Monthly Archives: January 2012

「木村、お前の言う通りだ」 – “Kimura, tu as tout à fait raison.”

オーストラリア放送協会(Australian Broadcasting Corporation, ABC)

ABC News (Australian Broadcasting Corporation)

木村俊雄氏、元福島第一原発労働者の証言

90年代後半に上司にもし津波が福島原発を襲ったら何が起きるか尋ねました。

私は確実にメルトダウンが起きると言いました。

上司は「木村、お前の言う通りだ」と。

しかし大津波の問題はタブーであることがはっきりしました。

予想津波水位より高く非常用ディーゼル発電機を移動させれば会社に高いコストがかかります。

だから誰も提案しませんでした。

Témoignage de Mr. Toshio Kimura, ancien travailleur de la centrale de Fukushima-Daiichi

J’ai demandé à mon supérieur à la fin des années 1990, qu’est-ce qui arriverait si un tsunami frappait les réacteurs de Fukushima, ainsi je lui ai dit que cela provoquerait le meltdown.

Il m’a répondu “Kimura, tu as tout a fait raison.”

Mais il était clair que la question d’un grand tsunami était taboue.

S’ils avaient déplacé les générateurs diesel de secours à une position au dessus du niveau du tsunami prévu, il en aurait coûté très cher à l’entreprise.

Donc personne n’a proposé.

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サザンオールスターズ 「TSUNAMI ツナミ」 (2000)

Southern All Stars “Tsunami” (2000)

東京新聞 2012年3月21日

東京新聞 2012年5月4日

記事を送ってくださった方に感謝申し上げます☆


スプリングフィールド原発でストライキ – Grève à la centrale nucléaire de Springfield

昨日知り合いの、お宅(フランス人母子家庭)に行ったらさ、そこに小学生の女の子(10歳)が居て・・・

小学生の女の子(10歳) 「見て見てコレ、クリスマスプレゼントで貰ったのっ! 見てよ見てよ、いいでしょ?ね?いいでしょ?」

あたし 「あらま、良かったねぇ~、あたしの所にはサンタクロース来なかったよ。(笑) ザ・シンプソンズのDVDシリーズ4か・・・良かったね。ところでさ、ザ・シンプソンズは以前から知ってたの? 見たことあったの? もともと好きだったの?」

小学生の女の子(10歳) 「うん、何回か見たことあったよ。」

あたし 「ザ・シンプソンズファミリーの中でさ、誰が一番好き??」

小学生の女の子(10歳) 「ほら、あの家族のお父さんの・・・名前なんだっけ?なんかバカみたいに悪戯ばっかりしてワイワイ騒いでるのが、狂ってて面白いィ~。」

あたし 「あ、あのホーマーねッ☆ うんうん、彼は狂ってて、あの息子もねぇ、リザも生意気でイイ感じだよね、ぶっははは~。」

小学生の女の子(10歳)の母 (あたしに、小さな声で囁くように) 「この子、内容は未だ全部は分かってないけど、どうしてでもコレがクリスマスに欲しいって言うからさ~。」

あたし 「そうなんすか~。でも、●●ちゃんは、頭が良いから直ぐに理解できるようになると思うな~。」

あたし 「ザ・シンプソンズパパはさ、どこで働いてるか知ってる?」

小学生の女の子(10歳) 「え~っと、ほらほら、なんだか分かんないけど工場みたいな所だよね?なんの工場なんだっけ?」

あたし 「あのね、あの狂ったオモロい父ちゃんは、スプリングフィールド原子力発電所の安全検査官なんだよね、原発、げ・ん・ぱ・つって所で働いてんだよね、あっはははは~、ほら、フランスにも沢~山ある原発って所でさ~。」

小学生の女の子(10歳)の母親 ひたすら苦笑い・・・。

小学生の女の子(10歳) 「原発なんだアソコ。でも、工場なの? 工場みたいなところなの?ねぇ、取り合えず見ようよ、見ようよ、ママ、1話だけで良いから見ていい?」

小学生の女の子(10歳)の母親 「じゃぁ、1話だけよ、1話、はいはい。」

DVD IN

あたし 「ああああ、お願いしていいっすか?その貴重な1話を選ばさせてもらえはしないだろうか?さぁ、優しいあなた方はOUI(YES)と言うだろうね? え? 笑」

小学生の女の子(10歳)+母親 「うん、ええよ選んで、はいはい。笑」

で、私が選んだのは、フランス語の題(Grève à la centrale)で「原発でストライキ」(原題=Last Exit to Springfield)。

DVDの解説本に、放送日が記されていて、見て、うんわあああッてなった。

この回が、アメリカで放送されたのは、1993年3月11日

ちなみに、フランスで放送されたのは、1993年12月18日。

原発でストライキ」ストーリー = ザ・シンプソンズファミリーの長女リザが歯医者に行くと、歯の矯正をしなきゃいかんって言われる。そんな中、スプリングフィールド原子力発電所の所長のM.Burnsは、原発従業員達の歯の治療に関して保険は無効だと決定した。そんなの有り得ないってんで、ザ・シンプソンズファミリーの父ホーマーは立ち上がり、労働組合長になり、労働仲間にストライキをしようと持ちかける。そこで、スプリングフィールド原子力発電所の所長のM.Burnsは、だったらOKってんで、原発は労働者抜きでロボットを利用して稼動させるが、上手く行かず、結果的には労働者達の歯の治療保険を有効にする・・・が、条件付 = ホーマーを労働組合長から降ろすこと。

映像では、こんな感じだよ。

リザがスプリングフィールド原発の労働者ストライキに参加した時に、ギター弾き語りする時の曲。


仏こども向け教育系本 「僕たちの惑星を守ろう」

この手の本って、小さな子どもがいるフランスの家庭には、必ず1冊は絶対にあるという感じの、いわゆるシリーズ系の本。

今日あたしが知り合いの家に行った時に見たのは、「僕たちの惑星を守ろう」編だったけど、こんな感じで、「動物」編とか、「野菜・果物」編とか、「乗り物」編とか、色々あってさ、教育的要素の高いシリーズ本として、知られてる。

はい、これが、今日あたしが見かけた本 = 「僕たちの惑星を守ろう」 (Fleurus出版、2006年)。

タイトルみて、「へぇ~ふぅ~ん・・・」って思ったと同時に、なんとも言い知れぬ・・・まぁ、取り合えず見てみようぜぇ~って分けで見たわ。

はい、1ページ目がコレね、で、フランス語の部分を訳してみるよ。

上 = 「工場からは煙が沢山出ているけど、ここでは車に必要なガソリンを製造してるよ。(これらの煙は)汚染がすごいよ。」

下 = 「車は排気ガスを出すよ、それを僕たちは吸い込むことになるし、地球温暖化にも繋がるんだよ。」

↓     ↓     ↓

他のページも載せてみるよ。

左上 = 「冷蔵庫のドアは何度も開け閉めしたりしないようにね。」

右上 = 「お部屋を離れる時は電気を消そうね。」

左下 = 「お湯を早く沸かす為には、蓋をしようね。」 ← ちなみにガスコンロじゃなんだよね・・・。

右下 = 「オーブンの熱を逃がさないように、開けちゃダメだよ。」

↓     ↓     ↓

上 = 「ゴミを分別しよう : ガラス瓶、プラスチック、ダンボール包装紙、鉄だって、再利用出来るんだよ。」

下 = 「プラスチックを再利用して、玩具やセーターを作れるんだよ、アルミ缶を再利用して車の車体を造るよ。」

↓     ↓     ↓

っと、まぁ、こんな感じで「教育的」に進んでいく本なんだけど、最後のページはコレだった。

水資源についてのページでさ、上の図はカットしたけど、「水を大切にしよう! 多くの国では、水不足だし、水があったとしても、飲み水じゃない所もあるんだよ。」って書いてあって・・・。

で、下の図には、「川の水はいつもキレイにね。どんなものも川に捨てちゃダメだよ、じゃないと、川魚を死なせてしまう事だってあるんだよ。」

ドイツに比べると、その遅れには凄いものがあるけど、フランスも環境問題には数年前から積極的に取り組んでるわけで、こんな本が、こども向けの本があるのも決して不思議ではないし、生活の作法というか、しつけ教育の要素も普通にたっぷりある本な分けだけどさ、タイトルが凄いよね、「僕たちの惑星を守ろう」だもんね。

で、初ページに、「僕たちの惑星を守る」為の一種の「敵」として登場してるのが、はい「石油工場」の煙モクモク君ですと。

この本作ってるのは、大人なわけでさ、知ってるわけだ、このフランスが「ドえらい原発大国」だってさ・・・そう思って読むとさ、ま、色々思うことはあるわな。

この本が書き換えられる日も来るんか?来ねぇのか?

おとな 「川の水はいつもキレイにね。どんなものも川に捨てちゃダメだよ、例えば放射能汚染水を垂れ流したりすると、海が汚染され、川魚も汚染されて、食物連鎖して、将来的にはソレを食べる人間の内部被ばくに繋がるんだよ。」

こども 「ねぇ、ほうしゃのうおせんすいって、な~に?ないぶひばくって、な~に?」