被爆隠蔽・工作、手口いろいろ

「原発労働記」 堀江邦夫著 

(出版=講談社文庫・2011年5月13日)

●●● 被爆隠蔽・工作、手口 1987年編 ●●●

美浜原子力発電所、1987年11月21日(火)

福島第一原子力発電所、1987年12月22日(金)

●●● 被爆隠蔽・工作、手口 2012年編 ●●●

FNNニュース 2012年7月21日

朝日新聞 2012年7月21日

作業員に鉛カバー作らせる 被曝隠しの下請け 福島第一

役員の指示でビルドアップの作業員が作らされた鉛カバー(朝日新聞が作業員の証言をもとに再現)

東京電力福島第一原発の復旧工事に参加した下請け会社ビルドアップ(福島県)の役員(54)が昨年12月、作業員が身につける放射線の線量計を覆うために用意した鉛のカバーは、事前に作業員自身に作らせたものだった。製作に加わった作業員たちの証言でわかった。

「APD」と呼ばれる線量計は縦97ミリ、横58ミリ、厚さ16ミリ。防護服の下のシャツの胸ポケットに入れ、ガンマ線やベータ線を前面のセンサーで感知し、全身にどれだけの放射線を浴びたかを測る。毎日、東電が作業員に貸し出す。

作業員らによると、昨年11月30日、ビルド社の作業チーム約10人の半数ほどが原発構内の作業場に集められた。役員は厚さ数ミリ、縦横1メートルほどの鉛板を用意していた。通常は汚染水の配管を覆って放射線を遮るために使う鉛板とみられる。

役員はAPDの実物を使ってサイズを測り、鉛板に油性ペンで線を引かせて金属用のはさみで切断させた。作業員たちは万力やハンマーでAPDの前面、両側面、底を覆うカバーの形に整えた。「手で折り曲げた」と話す作業員もいる。

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201207210176.html

毎日新聞 2012年7月21日

東日本大震災:福島第1原発事故 線量計に鉛カバー指示 東電下請け、被ばく隠し工作

東京電力が発注した福島第1原発事故の収束作業を巡り、下請け会社の役員が作業員に対し、放射線の線量計を鉛のカバーで覆うよう指示していたことが分かった。労働安全衛生法の規則で上限が決まっている作業員の被ばく線量を少なく見せかけるための工作とみられ、厚生労働省は同法違反の疑いがあるとして調査を始めた。

この下請け会社は、福島県の中堅建設会社「ビルドアップ」。東電が昨年11月、東電グループ会社の「東京エネシス」(東京都港区)に発注した工事の下請けに入った。作業は第1原発1〜4号機近くにある汚染水処理システムのホースを保温材で巻くもので、昨年12月に実施。ビルド社によると、この役員は「事前に現場に行った時に線量計の音の速さに驚き、被ばく低減の措置をしようと思った。現場で1度使用し、人数は9人」などと話しているという。

労働安全衛生法22条は労働者の健康障害防止のため必要な措置を講じなければならないと規定。鉛で線量計を覆って作業にあたらせれば22条違反となり、6カ月以下の懲役か50万円以下の罰金になる。

福島労働局などは21日、同原発内の東京エネシス事務所を立ち入り検査した。

ビルド社の和田孝社長は「大変お騒がせして申し訳ない。誠に遺憾で、ことの重大性を深く受け止めている。作業員からの情報を基に正確に調査し報告させていただく」と説明。東京エネシスの担当者は「19日に和田社長から報告を受けた。鉛のカバーを作ったのは事実のようだ。あってはならないし、信じられない」と言う。

東電広報部は「東京エネシスから19日に報告を受け、事実関係を調査して速やかに報告するよう指示した」とコメント。厚労省労働基準局監督課は「過去に線量計をつけないなどの問題はあったが、今回のようなケースは聞いたことがない。悪質な場合は書類送検なども考えられる。法令違反が確認され次第、厳正に対処したい」と話している。【福島祥、市川明代】

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■ことば
◇原発作業員の被ばく線量

労働安全衛生法の規則は、被ばく線量の上限を通常時で1年間50ミリシーベルトかつ5年間100ミリシーベルト、緊急時の作業期間中は100ミリシーベルトと規定。福島第1原発事故の3日後に緊急時の上限は250ミリシーベルトに引き上げられ、昨年末に100ミリシーベルトに戻された。今年1月末時点で作業員約2万人のうち50ミリシーベルト超〜100ミリシーベルトは756人、100ミリシーベルト超は167人。

http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20120721dde001040023000c.html

http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20120721dde001040023000c2.html

朝日新聞 2012年7月22日

鉛板、原発構内に投棄させる 役員が指示 被曝隠し問題

東京電力福島第一原発の復旧工事を下請けしたビルドアップ(福島県)の役員(54)が、作業員の被曝(ひばく)線量を少なく見せるために線量計「APD」を鉛カバーで覆って作業させた後、原発構内に鉛カバーをすべて投棄させていたことがわかった。厚生労働省は、本当の被曝線量を調べるには現物の鉛カバーで放射線の遮蔽(しゃへい)効果を確かめる必要があるとして回収を目指す。

ビルド社の役員が21日、和田孝社長に説明したところによると、役員は昨年11月、工事現場である原発1号機西側の高台を下見した際に、高い線量を感知してAPDの警報音が鳴ったのに驚き、実際の工事では鉛カバーでAPDを覆うことを決意。作業員9人が約3時間、鉛カバーを着けて資材を運ぶなどの作業をしたとしている。

作業員の一人によると、現場の線量は思ったほど高くなかったため、鉛カバーは1回装着した後は使うのをやめ、原発構内にあるビルド社専用の車の中に隠していた。その後、役員が「ばれたらおおごとだから捨てよう」と投棄を指示したという。

この作業員は「原発構内の草むらに捨てた。構内は放射線量が高いため、見つかりにくいと思った」と朝日新聞の取材に話した。

http://www.asahi.com/national/update/0722/TKY201207210644.html

毎日新聞 2012年7月22日

下請け被ばく隠し:東電、線量管理は業者任せ…発覚遅れる

東京電力が発注した福島第1原発事故の収束作業の下請けに入った福島県の建設会社「ビルドアップ」役員が警報付きポケット線量計(APD)に鉛カバーをして被ばく隠しをするよう作業員に指示した問題で、作業員はAPDのほかに蓄積線量を調べる特殊バッジも着けていた。二つの測定値の照合チェックは東電でなく受注業者がしているため発覚しなかったとみられる。

ビ社によると、指示した役員は「現場で線量計の音に驚き、被ばく低減措置をしようと思った。現場で1度使用し人数は9人」などと話しているという。

東電によると、労働安全衛生法に基づく規則は、いずれか一方の測定値を業者から発注者側に報告するよう求めており、収束作業の数値提出は3カ月ごとだったという。このため、業者任せの測定値照合について東電は「法令上問題はない」という。隠し工作をしたとされる昨年12月の作業も「照合結果が報告されていたはず」とし、21日、ビ社の元請けに調査を指示した。

ビ社によると、和田孝社長は役員の工作を「19日に初めて知った」と話し、役員はAPDに鉛カバーをして作業した時間は3時間程度と答えたという。ビ社の別の役員は「照合データにおかしな点がなければ鉛カバーに効果がなかった可能性もある」としている。

東電やビ社によると、特殊バッジは「ガラスバッジ」と呼ばれ、カードに貼り付けた特殊フィルムで線量を蓄積計測する。一方、APDは作業ごとに使用者が変わる。ビ社によると、東電は作業前にバッジのバーコードデータをAPDに認識させ、線量警報の役割をさせているという。

昨年、復旧作業に従事した別会社の男性作業員(35)は「会社の利益を考えて(鉛カバーの装着を)指示したのでは」と想像する。国の法令で、年間被ばく線量限度の50ミリシーベルトを超えると働けない。「線量がパンクして次々と作業員を入れ替えたら余計な人件費もかかるし、作業できる人間がいなくなれば仕事も受注できなくなる」とも語った。【栗田慎一、袴田貴行】

http://mainichi.jp/select/news/20120722k0000m040098000c.html

http://mainichi.jp/select/news/20120722k0000m040098000c2.html

毎日新聞 2012年7月23日

毎日新聞 2012年7月23日

被ばく隠し:偽装指示の役員「効果なく1回でやめた」

記者会見冒頭、頭を下げるビルドアップの佐柄照男取締役(手前)と和田孝社長=福島県郡山市で2012年7月23日午後2時59分、尾籠章裕撮影

東京電力福島第1原発事故の収束作業で、被ばく隠しを指示した福島県の建設会社「ビルドアップ」の佐柄(さがら)照男取締役(54)が23日、同県郡山市内で記者会見した。佐柄取締役は、線量計に鉛カバーを付けて作業後、線量チェックで効果が表れなかったため、1回限りで被ばく隠しをやめたことを明らかにし、「(効果があれば)間違った方向に行っていた」と使い続けた可能性を示唆した。会見では「迷惑をかけて申し訳ない」と陳謝した。

佐柄取締役によると、昨年11月28日に現地を下見した際、警報器付きポケット線量計(APD)の警報音に「動転した」という。「従業員の不安を取り除くため」に、まず放射線を遮蔽(しゃへい)する鉛ベストを探したが、重すぎて断念し、カバーを思いついた。同30日に元請け企業の倉庫で自分を含む計6人で遮蔽用鉛板を使って12人分を作製。同日夜に装着を指示した。

不安を漏らした従業員には「『線量が上がれば仕事ができなくなるぞ』と誇張して言ってしまった」と説明。作業開始日の12月1日朝、装着を拒否した3人を業務から外して宿泊施設に残し、高線量エリアでカバーを付けて作業したのは佐柄取締役を含めて5人。しかしサイズを測らずに作ったためカバーがAPDにきちんと収まらず、作業後の線量チェックで「効果がないことが分かった」という。

会見後、佐柄取締役とビ社の和田孝社長(57)は富岡労働基準監督署(同県いわき市)に出向いて経緯を報告した。

安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「他の場所でも行われている可能性がある。政府が労働安全に関する問題として対処し、被ばく実態の意図的過小評価がないかどうか厳しくチェックすべきだ」と話した。【栗田慎一、三村泰揮、中尾卓英】

http://mainichi.jp/select/news/20120724k0000m040091000c.html

http://mainichi.jp/select/news/20120724k0000m040091000c2.html

ステルスマン 「原子力」 (2011年)

今回の鉛カバーで被爆隠蔽の件については、AFP通信による記事がコピペされ、まんまフランスの各紙、ル・フィガロ紙やル・モンド紙などに掲載されてるよ。

記事は同じでもタイトルは違うんだけど、例えばタイトルは、こんな風だよ。

ル・フィガロ紙タイトル = 「福島、放射線の嘘」 (原題)=Fukushima: mensonge sur les radiations

ル・モンド紙タイトル = 「福島、労働者は放射能に関して嘘をつくことを余儀なくされている」 (原題)=Fukushima : des ouvriers contraints de mentir sur la radioactivité

リベラシオン紙タイトル = 「福島では、作業員達は放射線レベルの過小評価を強制されている」 (原題)=A Fukushima, des salariés poussés à sous-déclarer leur niveau de radiation

AFP – 21/07/2012

Un sous-traitant intervenu sur le site nucléaire accidenté de Fukushima au Japon aurait poussé ses ouvriers à sous-déclarer le niveau de radiations auquel ils étaient soumis, vraisemblablement pour ne pas perdre son contrat, ont rapporté samedi plusieurs médias japonais.

Selon le quotidien Asahi Shimbun et d’autres médias japonais, un responsable de la société de construction Build-Up aurait demandé en décembre à une dizaine de ses ouvriers de recouvrir de plomb les dosimètres qu’ils portaient pour évaluer le cumul de radiations auxquelles ils étaient exposés, lorsqu’ils intervenaient dans les zones les plus radioactives de la centrale accidentée.

Cette demande visait apparemment à sous-déclarer leur exposition afin que la société puisse continuer à travailler sur le site, rapportent ces médias. Ces ouvriers ont été engagés pendant environ quatre mois, entre décembre 2011 et mars 2012, pour isoler les tuyaux d’une installation de traitement des eaux, a précisé de son côté l’agence Kyodo News. L’agence de presse Jiji et d’autres quotidiens indiquent que le ministère de la santé, du travail et des affaires sociales a commencé à enquêter à ce sujet.

UN BOÎTIER EN PLOMB

Plusieurs ouvriers de Build-Up ont confié à l’Asahi Shimbun qu’en décembre, un haut responsable de la société, leur superviseur sur place, leur avait expliqué qu’il portait un boîtier en plomb et leur avait demandé d’en faire de même. Ce responsable leur aurait expliqué que s’ils ne truquaient pas leur niveau d’exposition, ils atteindraient rapidement le niveau maximal annuel légal de 50 millisieverts, selon le quotidien, qui précise que les ouvriers sont en possession d’un enregistrement du briefing. Certains ouvriers ont refusé de recouvrir leur dosimètre et ont quitté la société, poursuit encore l’Asahi Shimbun. Ni le ministère, ni la société Build-Up n’ont pu être joints samedi matin.

L’accident nucléaire de la centrale de Fukushima Daiichi, exploitée par la compagnie d’électricité Tokyo Electric Power (Tepco), le plus grave depuis la catastrophe de Tchernobyl (Ukraine) en 1986, est survenu après un séisme de magnitude 9 dans la région du Tohoku (nord-est) qui a déclenché un tsunami sur tout le littoral.

http://www.lemonde.fr/japon/article/2012/07/22/fukushima-des-ouvriers-contraints-de-mentir-sur-la-radioactivite_1736827_1492975.html

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